未来の足跡♪

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米銃規制の現状と日本人が覚悟すべきこと〜58人死亡500人超負傷で思う



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アメリカのラスベガス、コンサート会場で悲惨な銃乱射事件が起きました。58人死亡500人超えの負傷者という大惨事です。

このようななか、アメリカの銃規制の現状をみてみましょう。

 

 

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今回の大惨事の状況は…

 

事件は10月1日午後10時8分(現地時間)に起きました。

ラスベガスの野外コンサート会場に向けて、隣接のホテルから会場へ向けて銃が乱射されたのです。コンサートには、およそ2万2000人の聴衆が集まっていました。

地元警察による翌朝の発表によると「死亡者58人、負傷者515人」で、史上もっとも最悪な銃乱射事件となりました。

 

犯人はスティーブン・パドック容疑者(64)で、犯行当時、ライフル含め銃を10丁保持していました。警察によると家宅捜索で自宅からも銃器や弾丸が発見されました。

 

また、この銃乱射事件に関して、イスラム過激派組織「イスラム国」系の通信社が間接的に犯行声明を出しています。しかし、FBIは容疑者と海外テロ組織とのつながりについては今のところ否定しています。

 

なお、容疑者は当初、射殺されたとニュースで流れましたが、事実は違うようです。警察が発砲場所を突き止め、部屋のドアを爆破して突入すると、容疑者は自殺していたとのことです。

 

また、今回の銃乱射事件で日本人観光客などが巻き込まれたかどうかは判っていません。

 

アメリカの銃規制の現状

 

アメリカ国内には3億丁を超える銃が存在し、2010年には銃に関連する理由で3万1672人が死亡している。その内訳は、殺人事件が1万1078件、自殺が1万9302件、意図せざる殺人が606件である。同年に銃に起因する事故に対応するための医療費に投入された税金は、5億1600万ドルと見積もられている。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49557

 

こういう現状であるにも関わらず、アメリカでは抜本的な銃規制には至っていないのです。国のトップ~ロナルド・レーガン大統領~が銃で負傷する国なのに…です。

 

実は、多くのアメリカ人が穏健な規制には賛成していることはいろいろな調査から明らかになっています。そして、銃規制の試みもあるのですが、ほとんどが実質的な意味をなさない施策ばかりです。

 

ロナルド・レーガン大統領暗殺未遂事件で負傷し半身不随となった報道官にちなんで命名された1993年のブレイディ法では、購入希望者に5日間の待機を求め、販売者にその者の身元調査を義務づけて、重罪の前科や精神障害歴のある者、未成年者などへの販売を禁止した。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49557

 

しかし、この規制は「正規販売業者」にしか適用されず、闇市場、そして、個人間で取引される銃まで規制が及ばなかったのです。しかも、1997年には「身元調査の義務づけは憲法違反だ」と最高裁判所が判決を下し、さらに1998年には上述の「待機期間」が5日から1日以内の即時許可制に変更されてしまったのです。

この規制は足下から崩れ去ったのです。

 

銃規制がなくならない背景

 

アメリカが国体をなす過程、つまり建国プロセスに銃規制がなくならない背景があるといいます。

 

アメリカ建国時、リーダーたちは、「秩序の維持」という困難な問題に直面していました。そして、下した決定が州以下の小さな政府(地元)に「秩序の維持」を委ねることにしたのです。

そのため、「秩序の維持」は地域特性に応じて対処されるようになりました。

  • 大都市には銃を持つ自治体警察が作られていったのです。(A)
  • 農村では土地が広いのに人口が少ないため、警察だけでなく、銃をもつ自警団が発達していったのです。(B)

 

こうやって建国時から銃による社会秩序が形成されていったのがアメリカです。

ちなみに、(A)は「上からの」秩序形成、(B)は「下からの」秩序形成です。そして、アメリカでは圧倒的に「下からの」秩序形成の考えが強いのです。

 

つまり、国民の支持が強い「下からの」秩序形成を大きく支えたのが銃なのです。このことが、アメリカにおいて、銃規制が至難の業となっている背景になっています。

 

アメリカ憲法も銃保持権利を保障している

 

上記のような建国当時からの流れもあり、アメリカ憲法では銃保持の権利を保障しているのです。

 

アメリカ合衆国憲法修正第2条より

 

A well regulated Militia, being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed.

 

自由国家の安全保障に必要な十分に規制された民兵、国民が武器を保持して負う権利は侵害されないものとする。

(翻訳はGoogle翻訳を修正しないまま使用)

アメリカ合衆国憲法より

 

銃購入希望者の身元調査をするべきかどうかを問う調査をすると80%以上が「すべき」と回答するといいます。一方、連邦議会が銃規制の法律を通すべきかと問うと、その支持は20%以下になるといいます。

 

この矛盾にこそアメリカ社会の実態が投影されています。

 

要するに、アメリカ国民は連邦政府に対する警戒感があり、その連邦政府に対する不信が銃規制を進ませないというのが一般的な分析なようです。

 

さらに、「平等と自警のための銃」というイメージが国民に色濃く刷り込まれていることも銃規制を難しくしている一因となっています。

 

これらのことに加えて、銃規制反対派の活動が「人を殺すのは人であって銃ではない」という論法で強力に繰り広げられています。

その主力である全米ライフル協会(NRA)~個人銃所有の権利を擁護する団体~は、圧倒的な会員数(450万人以上)と資金力(2億3千万ドル)で全米最強のロビー集団になっているのです。

 

アメリカに居る覚悟!?

 

アメリカでは銃規制の抵抗が建国時から強く、実質的な抵抗勢力(NRAなど)も強いのです。このことからアメリカにおいて銃規制が実効的に実現される可能性は、いまのところとても小さいのです。

 

大きな銃乱射事件がある度に、銃規制の現状を変える転機になるかと言われていますが、実現はしてきませんでした。

 

今回、ラスベガスコンサート会場で史上最悪な銃乱射事件が起きてしまいました。このことが銃規制になんらかの影響を及ぼすのかどうか、不明ですし、恐らく何も変わらないのかもしれません。

 

アメリカでは飲食店や小売店においても、銃保持を規制していないところがたくさんあります。

 

つまり、日本人が居住や旅行にかかわらず、アメリカに足を踏み入れるのなら、いつなんどき銃で撃たれるかもしれないという覚悟は必要だということです。

 

宝くじで一等賞が当たる確率 1000万分の1(注記1)よりも、アメリカで銃に撃たれる確率 10万分の3(注記2)のほうが圧倒的に高いのですから…。

 

注記1. http://camatome.com/2013/06/takarakuji-1tou-tousenkakuritsu.php

注記2. https://rocketnews24.com/2016/06/29/761653/

 

まとめ

 

残念ながら、アメリカに居る日本人が銃乱射に対し覚悟すべきことは…ありません。

 

銃を持つ権利を守る立場をとるトランプ大統領が、今回の銃乱射に関するコメントのなかで、銃規制のことはまったく触れませんでした。

 

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本稿は、アメリカがとんでもない国かという主張ではありません。アメリカは、今のトップにはかなり問題がありそうですが、それでも依然、夢のある国だと確信しています。

 

しかし、アメリカに居住したり旅行したりするときは、銃に撃たれる場合があるという覚悟は必要です。

 

そして、覚悟の次には「リスクを減らすための行動は何か」と考え、対処することなのですが…。

テロを含む無差別な銃乱射行為に対しては、個人レベルでは何もできないというのが現状です。

 

追記

 

以下、各国の「銃による殺人事件・死亡事故が起こる確率」です。

これはオーランド乱射事件を受け『The New York Times』がサイト上に掲載したものです。

「アメリカで起こるその他の病気や死亡事故件数」と比較しています。

 

銃による殺人事件・死亡事故が起きる確率

(確率が高い順)

  • エルサルバドル:「心臓発作」による死亡と同じ確率(100万人中446.3人)
  • メキシコ:「すい臓ガン」による死亡と同じ確率(100万人中121.7人)
  • アメリカ:「乗用車事故」による死亡と同じ確率(100万人中31.2人)
  • イスラエル:「建物火災」による死亡と同じ確率(100万人中7.5人)
  • カナダ:「アルコール中毒死」と同じ確率(100万人中5.6人)
  • アイルランド:「湖・川・海などでの水難事故死」と同じ確率(100万人中4.8人)
  • フランス:「低体温症」による死亡と同じ確率(100万人中2.0人)
  • オーストラリア:「建物からの落下」による死亡と同じ確率(100万人中1.7人)
  • 中国:「飛行機の墜落事故」による死亡と同じ確率(100万人中1.6人)
  • ポーランド:「自転車と自動車の接触事故」による死亡と同じ確率(100万人中1.1人)
  • アイスランド:「感電死」と同じ確率(100万人中0.6人)
  • 韓国:「何かに挟まれた圧迫死」と同じ確率(100万人中0.4人)
  • 日本:「落雷」による死亡と同じ確率(100万人中0.1人)

 

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(画像出典:pixabay)